¥165,000(本体価格: ¥150,000)
2024年11月9日(土)発売
[伝統漆芸 麗]シリーズ 第五弾の万年筆です。
[石川 創作春慶加賀塗]
加賀塗は、漆産地で名のある石川県加賀市の山中漆器の特性である優美さをもつ漆技法です。
漆芸で栄えた山中地域は、様々な漆工芸の研究が進み、漆の変わり塗り技術の進化は目にみはるものがあります。変わり塗りの中でも、漆の重ね塗りで文様を創り出し、さらにその上に漆を塗って研ぎ出す技法は創作春慶塗として完成されました。下地となる漆の重ね塗りは、漆の濃薄や漆塗りの刷毛目の細太などの筆具合によって表情が変化するため、作家の感性によって様々な漆芸品が生み出されています。
当製品に施されている創作春慶加賀塗は、加賀市在住の三十年以上漆芸に携わっている作家、小林已眞(小林正俊)氏の作品です。自然が育む静謐な流れや人の感情の豊かさに思いをはせた文様を現し、透明感のある奥ゆかしく優麗な漆芸は類を見ないものとなっています。漆芸家として長きに渡って漆に携わってきた小林氏の集大成といえるもので、下地となる漆の重ね塗りによる無数の表情を研鑽研究してきた作家ゆえ出来上がった作品となります。
創作漆芸作家 小林 已眞氏
石川県加賀市生。
石川県立輪島漆芸技術研修所卒業
伝統工芸士 角出俊平氏へ弟子入後、蒔絵師 小林正男氏へ弟子入
日本工芸会所属
2007年 小林漆芸工房 代表
カナダやバンクーバーにて作品展示
カナダ・ケベック博覧会にて作品展示及び蒔絵実演
ニューヨークにて蒔絵装飾パネルを展示
2007年 外務省要請によりドミニカ共和国
フェルナンデス大統領へ贈呈品の寄贈
[伝統漆芸 麗]
シリーズ名「麗」について
漆塗りの調度品(漆器)の価値は奈良・平安時代、貴族社会の富の象徴、神仏世界具現の麗美なものとして確立したとされています。
漆の語源とも云われる「麗(うるわし)」は、この上もなく美しいものを意味する言葉で、日本の美の概念が芽生え栄えたその時代ゆえ「漆」に「うるわしさ」を与える言葉として漆に繋がっていったのは自然なことだともいえます。
日本の伝統の美しさや奥深さ、人に潤いと感動を与えるものとして、ペン軸始め付属の一本袋や桐箱に名高い真田紐と拘り、すべて国産を意識し、伝統漆芸「麗」シリーズと名付けました。