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製品の基礎知識

ペン先の種類と特長

ペン先素材の種類

万年筆のペン先は合金でできており、それぞれ違った書き味を生み出します。また、素材以外にも字幅やペン先自体の大きさによって、その書き味も変わってきます。

14金(14K)、18金(18K)、21金(21K)

腐食に強く弾力に富んでいて、数値が大きい(含有率が多い)ほどペン先自体が柔らかい。筆圧によってしなり線幅に抑揚が出やすい。

特殊ステンレス

ペン先自体は14金などに比べて硬いためハード調の弾力があり、筆圧の影響を受けにくく一定の線幅で筆記がしやすい。

ペン先字幅の種類

万年筆のペン先は、字幅も種類が豊富です。字幅は、ペンポイント(※リンク参照)の大きさや研ぎ方により決まります。セーラー万年筆では、用途に合わせたスタンダード字幅7種類と、セーラー万年筆独自の個性あふれるオリジナルペン先7種類をご用意しております。

◆動画でも紹介しております →セーラー万年筆のスタンダードペン先

スタンダードペン先

極細[EF]

細い線がクリアに書け、簿記などの記帳に適しています。システム手帳などの小さいスペースへの書き込み用として人気です。

細字[F]

一般的な細字用。ノートや手紙などを書くときに最適です。一枚の紙にたくさんの美しいきめこまやかな文字をどうぞ。

中細[MF]

手紙や日記などに適しています。年齢を問わずお使いいただけ、細めの字ならではのやさしさが幅広く好評です。

中字[M]

一般的な中字用。汎用性が高く、幅広く使われる定番品と言えるものです。はじめての万年筆なら、このあたりがおすすめです。

太字[B]

一般的な太字用。チェックやサイン用にエグゼクティブなら一本は常に座右したい万年筆のペン先です。

ズーム[Z]

筆記角度や縦線、横線の違いにより細い線から太い線まで強弱のある線が自在に書けます。使い方によって利便性を発揮するクリエイティビティなペン先です。

ミュージック[MS]

本来は楽譜用。横線は細く縦線は太く書けます。デザイン文字などにも適していると人気が高まり、多彩に用途が広がっています。

オリジナルペン先

「SAILOR」の万年筆作りの歴史は、万年筆の生命《ペン先》作りといっても過言ではありません。書き味にこだわり、伝統の技を継承する名職人により、究極の《ペン先》作りに力を注いできた結果、万年筆の《ペン先》といえば「SAILOR」といわれる程、信頼され評価を得ることができました。卓越した書き味で、万年筆の醍醐味を味わえる確かな手応えがあります。

◆動画でも紹介しております →セーラー万年筆のオリジナルペン先

セーラー万年筆独自の「長刀研ぎ」

ペン先の先端に通常のペンポイントより大きいペンポイントをつけ、長刀の刃型のように長く、角度を滑らかに研ぎ出して仕上げています。それにより、日本の文字をより美しく書くことができ、最も漢字に適しているといわれております。さらに、筆圧をかけない人もすべるように滑らかな書き心地を実感できる「ペン先」です。長刀研ぎから生まれた下記のペン先は、個性豊かな形を成し、書き方、書き味もそれぞれ自由に巾広く楽しめる世界に類のないものです。

長刀研ぎ(なぎなたとぎ)

トメ、ハネ、ハライなどが多い漢字を最も美しく筆記するために、ペンを寝かせると太い線が書け、立てると細い線が書けるという特長があります。同じ字幅のスタンダードペン先に比べると、長刀研ぎの方が太くなります。

長刀コンコルド

鳥の嘴にも似た形状が印象的で、遊び心すら感じさせる長刀研ぎペン先。立て気味に使うとシャープな書き味で、反転させると滑らかな極太の文字が楽しめるという常識を覆す形状です。

長刀ふでDEまんねん

ペン先の先端を反り返らせた形状。長い研ぎ出し部分を自在に使うことで、細字から太字まで筆感覚で使用できる人気のある逸品です。

長刀エンペラー

エンペラーは「ペン先」の上に被せたもう一枚の「巻きペン先」のことを指します。常に安定したインク流入が供給できるようにと考察されたもので、蝶の口のように巻き込んでいる形状が特長です。余剰インクを蓄えることで、多量急激なインク消費時のインク供給に補助的な役割を果たし、通常のペン先から特殊なペン先まで対応ができます。和紙等を含めた浸透性の高い紙に書くときにも適します。

クロスポイント

ペン先端部にもう1枚張り合わせ、インク溝が十文字(クロス)に見える形状。インク含みが潤沢になり、筆記角度の左右のねじれや書き出しが常に快適な極太字幅の理に叶うペン先です。

クロスコンコルド

ペン先端部を2枚重ねで前屈形状にしたペン先。立て気味に使った時のシャープさや、反転させて使う超極太字も自由自在に滑らかな、創造性が溢れ出るような書き味です。

クロスミュージック

幅広な2枚重ねのペン先。より滑らかに、縦に細く、横には太く書け、音楽の譜面用としてだけではなく、多彩な用途で感性豊かに味わい深く楽しめる優れものです。

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