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新製品紹介

『伝統漆芸 彩雅(いろみやび)万年筆』のご紹介

日本の伝統的な『彩』と、おくゆかしい美しさ『雅』を色漆で表現

漆塗りの調度品(漆器)の価値は奈良・平安時代、貴族社会の富の象徴、神仏世界具現の麗美なものとして確立し、それにあわせて色漆も発展していったと言われています。
日本の伝統の美しさや奥深さ、人に潤いと感動を与える「漆(漆器)」ゆえに、ペン軸は色漆で仕上げ、桐箱に名高い真田紐と拘わり、伝統漆芸「彩雅」シリーズと名付けました。

ボディにエボナイトを使用し、漆の表面が石の肌のように凸凹になる漆芸技法「石目塗」で色漆を何度も塗り磨き仕上げました。セーラー万年筆独自の21金超大型ペン先を搭載した重厚感のある一本です。

世界で評価された21 金ペン先

セーラー万年筆独自の技術で成し得た21金ペン先。
万年筆のペン先として多く使われている14金や18金に比べ弾力をもたせており、筆圧が強くかかったときでもペン先の切れ込みが開くことなく、インク切れが起こりにくくなります。
“しなる” ように紙面を滑り、常に安定したインク供給で快適な書き味が楽しめます。しなやかな書き心地を実現した、万年筆の頂点が感じられる逸品です。

真田紐を使用した専用桐箱入り

桐箱は漆製品の保管に最も適した素材と言われております。
結紐には千利休も茶道の道具箱に愛用したといわれる伸びにくく丈夫な真田紐を使用しております。

加賀塗について

山中漆器は、石川県加賀市の山中温泉地区で生まれた伝統工芸品です。
日本の伝統工芸品とも云える生活品の食器などは、古来から木地(椀等)が主流でした。そうした中で山中地区の木地工芸品は国内で類をみないほど名を成していました。江戸時代には山中地区で漆芸品が作られ、木地に漆塗りや蒔絵が施され山中塗が生まれました。
現在、数ある国内の漆産地の中でも山中塗(近年「加賀塗」とも表現される)は、漆器の特性である堅牢さや優美さを高めながら、他の漆産地でみることのできないほどの数多くの創造性豊かな漆器を造り出しています。
漆工芸は、漆の性質上、手仕事作業による熟練した職人技術が必要で、作家活動をする漆芸家にも職人気質が求められる為、創作性が高い漆工芸品も品質が優れたものとなっています。当製品に施されている加賀塗は、加賀市在住の30年近く漆芸に携わっている作家、小林已眞氏の作品です。

漆芸技法「石目塗(いしめぬり)」

石目塗は、漆の表面が石の肌のように凹凸になる漆塗りの技法です。
この細かい石目は、漆を塗った上に「炭の粉」や「乾漆粉」を蒔いたもので、その上に漆を塗って磨き出します。
また漆は空気中の水分を吸収することで固まる性質のため、乾燥には数日から数週間かかる故に漆芸品の完成までには数ヶ月を要します。
当製品は、万年筆本体のエボナイトに下処理を施す漆を塗り、その上に下塗りの漆を塗った後、色漆と同色に作成した乾漆粉を蒔き、抑えに仕上げ漆を塗ります。その後、仕上げの色漆を何度も塗り磨いた逸品です。

創作漆芸作家 小林已眞(こばやし いさな)

石川県加賀市生。石川県立輪島漆芸技術研修所卒業。伝統工芸士 角出俊平氏へ弟子入後、蒔絵師 小林正男氏へ弟子入。2007 年 小林漆芸工房代表。
カナダ、ケベック博覧会にて作品展示及び蒔絵実演、ニューヨークにて蒔絵装飾パネルを展示。2007 年、外務省要請によりドミニカ共和国フェルナンデス大統領へ贈呈品の寄贈。日本工芸会所属。

開発にあたり

「彩雅」では、一色に対して漆の塗り重ね回数が違うサンプルを数種作成し色味を比較しました。
漆は時間経過により色が変化していくことが特長です。このことを考慮して最終的なカラーバリエーションを決定する必要があったため、確定するまでには時間を費やしました。 

桐箱の仕様については、“いろ”を特長とした製品ですので展開する四色が引き立ち、またコンセプトが伝わるよう、布や紐などを吟味し組み合わせを決定しました。軸の彩りが多様であるため、四色が引き立つ色の選定は難しいものでした。

→伝統漆芸 彩雅万年筆を見る

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