濃淡や滲みなどに違う色が垣間見え、また時間の経過や書く紙によっても色彩が変化していくインクです。
従来の製品では特殊な紙を使用する事によって起こる色の変化を主としていましたが、「ゆらめくインク」は一般的な上質紙でも変化を楽しんでいただけます。
様々な紙に書いた時の違いや、時間の経過によって異なる表情が出ますので、万年筆用インクとしてだけでなく、つけペンやガラスペンなどを使って幅広く「ゆらめく」ような色の変化が楽しめる新しいインクです。
それぞれのインクは色彩がゆらめくように変化していく表情豊かな空をイメージした個性的なカラーです。
→「万年筆用ボトルインク ゆらめくインク 染料 20ml」製品ページはこちら
紙によって色が変化する、インク工房224、252、280を開発した時に「色の変化が激しすぎて、通常の紙でも色が落ち着かず製品化が難しいのでは」という理由で外していた試作の色がいくつかありました。
その時の色をインクブレンダー石丸に再現してもらった事がきっかけで、製品化に向けて企画がスタートしました。
「ゆらめくインク」は、まさに”ゆらめく”ような色を製品化するというチャレンジングなものでした。
社内メンバーと石丸で試作を繰り返しましたが、スポイトの1滴未満の調整でまったく違う色になってしまい、なかなか狙ったような色にはなりませんでした。
そんな中コロナ渦になってしまい、やりとりもさらに困難を極めました。
書いてからの日数で見本の色が変わってしまったり、自宅の蛍光灯によって見える色が違ってしまったりで「この緑ですが」「え?茶色でしょ?」のようなやりとりも少なくありませんでした。
イメージする色を画像や言葉で伝えて、また試作してもらうを繰り返し、ようやく候補の色が揃い、その中から特に”ゆらめく”9色を選びました。
書いた瞬間から変わる色や、濃淡の中に色々な色が垣間見える色など、それぞれの特長があり、どの色も本当に楽しいものとなっています。
ぜひ、皆様とゆらめくインクの楽しさを共感できたらと思っています。
【ゆらめくインク試作品】